三笠書房の本で、ダニエル・ピンク著、大前研一さんが翻訳したものです。
副題が「新しいことを考え出す人の時代」。
ということであれですね、新しいアイデアを思いつきやすくなるには
どうしたらいいのかという本ですが、その中でも気になったのが、
「人間の脳は、論理より物語を理解しやすいようにできている」
ということです。
そのため、新しいことを考える時でも、論理を用いるより
物語を利用したほうがいいというのですね。
これには納得せざるをえませんでした。
経験から言っても、論理的に書かれた論文なんかより、
物語のほうが頭に入りやすいし記憶にも残りやすいですよね。
記憶に残るということは脳がそれを利用しやすいということでもあります。
論理なんて突き詰めるとただの論理記号になっちまいますが、
あんなもん見たってすっと頭に入ってきませんよねぇ。
ああいうのはコンピューターのほうが得意なんです。
だから、それはコンピューターに任せておいて、
人間は自らの脳が得意なことを扱っておればよろしいという話ですね。
それにしても思い出すのはヌーヴォーロマン。
一部もてはやされたこともありますけど、
物語の破壊なんてやっていた気がします。
それを小説だけでやっていればいいのに、社会思想に拡大して、
人生においても物語を壊していくことが大事なんて言っていた人もいます。
しかしそれはどうなんだろうかと、今は思うのです。
物語というのは一種のパターンでありますが、
人の心を捉えるゆえにパターンとなってきたものです。
そして自分の人生に物語性を見出すことによって
人は人生の意味も見出すことができていたわけですが・・・
それを壊せという。
そこには無味乾燥砂漠みたいな人生が開けているような気がします。
最近はあまり聞かなくなったのでよかったよかった。
・・・・・・って私が知らないだけかも。